人気アプリSNOWの『年齢診断』、実はAiが診断していた!?

人気写真アプリ、SNOWは若者の間で非常に人気で、類似のアプリも多数存在しています。SNOWなどの写真アプリは、主に写真を撮る際に自動的に化粧をしてくれたり、ウサギのような耳を付けたりなど数百種類のフィルター機能があります。季節に合わせたフィルターや、『顔交換』などのフィルターが流行した時期もありました。
そうした中、最近SNOWのフィルターに新しく『年齢診断』のフィルターが追加されました。実はこの年齢診断、SNOWが適当にしているのでは?と思いがちですが『Ai』の顔認証技術が診断していたのです。
目次
SNOWの『年齢診断』とは
『年齢診断』のフィルターはSNOWのアプリから無料で利用できるものの一つです。この年齢診断フィルターを利用すれば、カメラに映った人物をAiが認識し、年齢を診断することができます。Aiが顔の見た目で年齢を予測しているので、見た目によっては実年齢と誤差がある場合もあれば、合っている場合もあります。
実際の年齢よりも若い診断結果が表示されれば、見た目が若く、一方年上の結果が出れば年齢よりも更けて見られているということです。
診断結果はAiが顔を認識して分析するため、顔の角度や表情によって変動します。例えば目を開けるか閉じているか、眼鏡をかけているかかけていないか、はたまた光の具合でも測定される年齢は違う結果が出ることが多いです。
・年齢診断フィルターの使い方
まず、SNOWアプリを持っていない方は、SNOWアプリをダウンロードしてください。操作手順さえわかれば簡単に利用することができますので参考にフィルターの使い方を解説しておきます。
①SNOWアプリを開く
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②SNOWのカメラが起動したら、シャッターボタンの左側にある【スタンプ】をタップ
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③スタンプの中に【年齢診断】があるのでタップ
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④顔の回りに白い枠が表示し、その上に「いくつに見える?」の文字が表示したら、顔がAiに認識されている状態です。
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⑤シャッターボタンをタップ、または長押し(動画を撮る際)して年齢診断
・若い結果を出すためには?
SNOWアプリは、かわいく、楽しく写真を撮るためのアプリですので、アプリの年齢診断とはいえ若い結果がでるとうれしいですよね。
若い結果を出すためには年齢診断フィルターを選択した後に、画像の明るさを明るくしたり、輪郭をシャープにしたり、肌をきれいにするなど、メーターで調節することで診断結果が若くなることがあります。逆に、明るさを暗くしたり、輪郭や肌の加工を無しにしたりすることで老いた結果を出すことができるなど、いろいろな方法で遊ぶことができます。
SNOWの年齢診断後の遊び方
診断結果を表示された後、写真や動画を保存しておしまいだと思っている方はいませんか?実は、結果表示だけではなく、様々な機能が盛り込まれています。
・判定画像をGIFで保存できる
年齢の数値が表示される部分は、実際には数値のパラパラと変動し、最終的に表示の数値になる、というアニメーションが行われますが、その一連のアニメーションをGIFとして保存することができます。結果表示の画面右上に表示されているGIFというアイコンがありますので、アイコンをタップすると、年齢診断のメーターが動いたGIF画像を自動的に生成し、端末に保存することができます。
・年齢診断中の動画に音楽を入れることも!
年齢診断後、音楽、編集と表示されている画面で、出来上がった動画に対して、音楽を加えたり、動画編集を行ったりすることができます。音楽をタップすると、このように追加可能な音楽のリストがまるでTikTokの編集画面のように表示され、膨大な楽曲リストの中から合う音楽を選択することができます。ただ、主に洋楽の選択肢が大半になりますのでご注意ください。
SNOWの顔認証を生かしたシステムも
そもそもSNOWのアプリを手掛けているのは中国のAiベンチャー『SenseTime Group』の日本法人『SenseTimeJapan』です。同社が開発したSNOWの年齢診断は、一般の人々も日々の娯楽の中で利用することができ、Aiが瞬時に画像や映像を認識することで『あなたは何歳』『あなたは実年齢より若い、若くない』など顔の魅力を数値化することができます。
そして、このSenseTimeJapanの技術を応用して、『イケメン』や『美女』などの見た目の数値を100点満点で採点ができるシステム『HumanAction』を中国本社が開発しました。
『HumanAction』の開発に当たり、主に中国で数百万人の男女の写真を撮影し、数百人のスタッフを起用して顔の造作を採点させることで、年齢と共に画像データにひもづけて機械学習させたのだといいます。
その上で、入力された顔データに対し、機械学習済みのデータを基に正確な採点結果と年齢を導き出す関数を構築。カメラが顔を認証した後、顔のパーツのバランス、肌の状態、輪郭などの情報を基に、瞬時に数値を算出する仕組みを整えました。
この技術は2018年4月に開催された『第2回 AI・人工知能 EXPO』で披露され、あくまでも展示会のみでの披露という形にとどまるということでしたが、同社の勞社長は『近年急成長を遂げている“婚活アプリ”と連携できれば面白い』と展望を話しています。
増えていく身近なAi
Aiは特に一般人にとっては『工場や企業などで使われる技術』という認識を持っている方も少なくないはずです。しかし、SNOWなど若者世代が日常的に利用する写真アプリなどの中にもひっそりAiが潜んでいました。
娯楽の中でAiを身近に利用する機会が増えることで、若者にもっとAiを知ってもらう機会が増えるはずです。
また、SNOWの技術を応用したシステムとして披露された『HumanAction』なども、今後Aiが更に身近になってきた際には婚活市場などで当たり前のように利用されているかもしれません。もはや、身近なアプリから私たちの生活に少しずつAiが侵食している現状を見ると、今後Aiは急速に利活用が広がっていくのではないかということも予想されます。
まとめ
SNOWの『年齢診断』、誰が年齢を診断しているのだろうと不思議に思った方もいらっしゃるかもしれませんが、実はその正体はAiでした。他にもSNOWのAi技術、顔認証技術は様々なところで利活用されているのですよ。逆に言うと、Aiは多くのデータを学習して年齢を診断していますので、意外にも正確である可能性もあります。実年齢より若い診断結果が出てほしいという方は、SNOWならではの『加工』でAiを惑わせてみてくださいね!
今後はAiを活用した顔診断や顔認証など、様々な分野で活用されることが予想されます。それは前述の婚活アプリなどはもちろん、美容機器の肌診断なども同様です。自分の肌年齢がどのくらいなど、写真を撮るだけでAiが判断してくれれば、毎日のお手入れ方法もお肌の調子によって変更することができます。
今後もSNOWだけでなく私たちの身近なところからAiを活用したサービスが続々と出てくるはずですので期待しておきましょう。