Aiが人の信用力をスコア化!?Aiスコア診断とは

近年ますます『Ai』という言葉が世の中に浸透していく中で、客観的に自らの信用度を数値化する『Aiスコア診断』の話題が広がっているのをご存知でしたでしょうか。

この、『Aiスコア診断』は現在すでにアメリカや中国において金融機関などでの融資審査や資産運用にも活用されるなど、日常生活においても広く普及しつつあります。しかし、『Aiスコア』が高いと何が有利で低いと何が不利になるのかというところが気になりますよね。今回は、『Aiスコア診断』の気になる点について解説していきたいと思います。

 

Aiスコア診断『J.score』とは

そもそも『Aiスコア診断』とは、みずほ銀行とソフトバンクがタックを組んだ資金業者『J.score』が提供するものです。『J.score』では、金融機関におけるITテクノロジー、フィンテックを活用した無店舗型の消費者金融サービスなどを展開しています。『J.score』はAiスコアの水準に基づいて、金利・極度額といった条件の参考値を提示する個人向け融資サービスで、日本初のサービスとして話題になりました。

『J.score』では、年収や正確、趣味などに関する質問に答えると、1000点満点で点数が計算されていきます。この、多角的なデータからAiによってスコアが算出され、Aiスコアの点数が高ければ高いほど、『J.score』からの評価も高くなるということです。

なお、『J.score』へ融資の申し込みをするには600点以上が必要となり、それ未満の場合は申し込みは出来ません。

 

Aiスコア診断のスコアリング手順

ユーザーの信用度をスコア化するAiスコア診断『J.score』は、スマホやPCで簡単にスコアリングを行うことができます。
ただ、Aiスコア診断を行うには、J.scoreのアカウントが必要になりますので、まずはアカウントの作成を行う必要があります。

アカウントを作成して、ログインすると『Aiスコア診断』の画面が表示されます。チャット形式になっているため、表示された質問に対して答えていくような形で気軽に入力していけば問題ありません。
ここで、『生年月日』『性別』『職業』『入社年』『学歴』『年収』を入力すると現状のスコアが1000点満点で表示され、そのスコアに応じた『融資額の目安』を知ることができるようになります。

最短2分でスコアリング

しかし、上記で入力した情報は全体の約5%程にすぎません。そこから、『趣味』や『お金に関する考え方』『車やバイクの所有数』等の質問に答えていくことでより精密なスコアを表示させることが可能です。
スコア診断の段階では、ニックネームで登録ができ、名前や住所、電話番号といった個人を特定する情報を入力する必要もありません。また、個人信用情報機関に記録は残らないそうなので、気軽に試すことができるのも特徴です。

 

Aiスコアを利用してできること

更に、Aiスコアを活用したサービスとして、『Aiスコア・リワード』というものがあります。J.scoreによって算出されたのAIスコアランクに応じて、特典を受けることができるサービスです。

会員制のサービスにおけるランク別の特典のようなものであると考えていただければ分かりやすいかもしれません。

出典:https://www.jscore.co.jp/reward/about/

この特典は、J.scoreのアライアンス提携企業が提供する特典が主であり、中には『Huluの無料トライアル期間を延長』『Amazonギフト券プレゼント』などがあります。スコアが高ければ高いほど、優遇を受けることができるというサービスになります。

 

Aiスコアの現状の評価と課題

と、金融機関にもAiを導入することで、公正な判断を下すことができたり、スコアの高い人にはそれ相応のサービスを提供することができるようになったりするわけですが、一般的な評価としても自分のスコアを『見える化』できるのが良いとされているようです。

というのも、これまでの融資における審査では、審査に落ちたとしてもその理由はユーザーに公開されることはありませんでした。しかし、このAiスコアは『事前に自分の信用度』が分かる上に、J.scoreのAiスコア診断では、『審査基準にどのくらい足りなかった』という部分も分かるのです。更に、Aiスコアはずっと固定というわけではなく、アカウントを登録した後からでもスコアアップをすることが可能です。

例えば、J.scoreで融資を受けるには600点のAiスコアが必要ですが、初回のスコアで600点に届いていなかったとしても、未回答の項目を埋めていく、行動習慣を継続して記録していくなどすれば、情報連携先の取引情報が反映されることでスコアアップされる可能性もあるということになります。

また、融資を受ける際に、自分が審査に通る可能性がどのくらいあるのかということを知るための診断だけではなく、Aiを活用した『性格診断』としても気軽に利用されているといいます。

しかし、オセロやチェスなどのゲームであれば、普遍的なルール上での意思決定でありますが、金融機関では、人間の行動によってその結果が左右されます。

例えば、イベントや法令の改正によっても人の行動は変化することから、環境が変化する前提でAiの活用を考えなければなりません。とはいえ、環境から金融市場から景気動向などまですべてのデータをAiがインプットすることは現状不可能ですので、人間が重要性を判断し、Aiに使用するデータを判断する必要があります。現状のAi技術における限界・弱点を把握したうえで活用していくことが大切です。

 

Aiスコアの今後の可能性

日本だけでなく、海外でもたいていの場合は、クレジットカードやローンの申請の際にしかAiスコアは使われません。しかし中国政府では、より広範囲である『社会信用システム』なるものの構築を進めています。人々を日々の行動などさまざまな基準で採点し、14億人いる中国国民の『信用度』を査定することが最終的なゴールです。

この『社会信用システム』でAiスコアが高い人については優先的な医療ケアを受けることが出来たり、それこそ融資を受ける際に金利が0になったりという様々な特典を受けることができるようになります。

更に、中国ではAiスコアが高ければSNSでデートの相手を見つけるのも簡単であるといいます。とあるマッチングアプリでは、Aiスコアで高スコアを持っていれば、優先的に相手を紹介してもらえるのだそうです。また、ユーザーが同意をすれば相手のAiスコアも確認することができる機能もあるのだといいます。

中国は人口が多いため、人が人の信用度を判断するのが難しいということもあり、このように現在も幅広い分野でAiスコアの活用が行われています。しかし、日本においても金融機関から少しずつAiスコアの活用が広がっていくことで、中国のように様々なところでAiスコアが必要になってくるかもしれません。

 

まとめ

Aiスコア診断は、クレジットカードやローンの申請の際の審査通過の可能性がどのくらいあるのかという『信用度』を図るためのツールではありますが、前述のように『性格診断』などで気軽に利用することも可能です。

現状どれだけ自分自身を客観的に判断できているかどうかは分かりません。だからこそ、AIスコア診断のようなツールを活用して自分自身を客観的に見つめ直すことには大きな価値があるといえます。更に、今後はAiを活用したサービスも増えていくと予想されますので、身近なサービスから利用しておくのも良いかもしれませんね。