立命館大学で推進されているデジタルトランスフォーメンション【最先端の技術を身近に感じてもらえるキャンパス】

デジタルトランスフォーメーションDXというと、どこかIT業界のマーケティング用語に最近受け取られがちですが、このデジタルトランスフォーメーションDXで大学のキャンパスをデジタル化にむけて変革させようとしているところがあります。それは京都にある立命館大学です。

2018年3月に三菱地所株式会社と戦略的DXパートナーシップ協定を締結しており、現在そのDX化にむけてので初期フェーズが進んでいるということで今回、大学の広報担当者に話を伺いました。

わくわくするような・最先端技術を身近に感じられるキャンパス

学校法人立命館は、学園のビジョンである「挑戦をもっと自由に」という政策目標の一つ『未来社会を描くキャンパス創造』というものを掲げています。その目標の実現の一つとして今回の学内のDX化があったようです。

そしてそれはあらゆる人が幸せになる社会「誰一人取り残さない、人とロボットが共存する持続可能な社会」に向けた課題解決をパートナーとDXを推進していくとリリース文では書かれております。

さらに、広報の方の話だとDX化を推進するもう一つの理由として、これから課題として深刻化してくる人不足の問題に対する解決策として考えているようです。

実際に導入されているロボットたちは、いままで人で行ってきた作業を代替的に行ってくれるものであり、PCのプログラミングなどのバーチャルの世界ではなくフィジカルの世界で実際に動いてくれます。

キャンパス内を動いている4つのロボットたち

今立命館大学のキャンパス内では、4種類のロボットたちが動いてそれぞれの

  • EffiBOT:運搬用ロボット
  • EMIEW3:コミュニケーションロボット
  • SQ-2:警備ロボット
  • Whiz:清掃ロボット

それぞれのロボットたちパートナーシップ締結後の2か月後5月にキャンパス内にて実証実験が行われました。

広いキャンパス内においてものを届けるという業務は、非常に大変な作業です。書類などの受け渡しのためにわざわざ人を雇うわけにもいきませんし、作業を中断してとどける時間ももったいなく感じてしまいます。

そんなときに今回日本初上陸したデリバリーロボットMarbleは屋外だけでなライダーセンサーによって建物内の壁などの障害物の情報をキャッチし独自のマップを作成し指定された場所への荷物を配送することができるものになるそうです。

さらに、ロボットに持たせているボックスの解除に関しても暗証番号設定をすることが可能となっており運搬物のセキュリティも万全なようです。

 

立命館のデジタルトランスフォーメーションにむけたロードマップ

立命館は、今回の学内におけるロボットの実証実験・試験的導入を行いこれから人とロボットとの協業検証や、コスト検証、キャンパスの仕様変更などをおしすすめていくようです。

とくにキャンパス管理仕様変更というものは、今後ロボットが移動するキャンパスということになると段差のない環境という部分が求められるようであり、ロボットだけに変化をもとめるのではなく、物理的インフラも学内で整備してくことを推進しているようです。

これから2019年下半期の部分にむけて学生とうの参画もすすめるということですが、学部を限定することなく広く公募しプロジェクト形式にてすすめていくということです。

そして来年の2020以降は、ロボットを本格的に実用化していきロボット社会の研究を大学側が多方面からすすめていくようです。

法律分野におけるロボットとの協業、心理学分野におけるロボットとの協業、倫理学や建築学分野からの協業と、多方面でのロボット研究が発達した先の未来を想像しただけでもわくわくしてきます。

そしてこれらのロボットの研究をすることができる環境の学生たちはもっとわくわくしているのはないでしょうか。

そしてDXを推進していくことで、立命館大学は新しいキャンパスモデルの創出をめざしています。ここからキャンパスモデルが構築されれば、日本全国における大学のDX化が加速されていくことになるのではないでしょうか。

まとめ

このように、DXはITマーケティングのフィールドだけでなく、さざまな分野においても課題解決の糸口となる改革であるといえます。

ここにEMIEW3などの言語分析型のAiロボットだけでなく、MarbleのようなAiによる自動マップ生成機能を持ち合わせた自立稼働型のロボットが今後世の中のフィジカルな社会を変えていくことは間違いありません。

立命館大学のリリースにもあったように、Society5.0はサイバー空間とフィジカル空間の融合、つまりビジネス用語でいえばOMO(Online Merges with Offline)でこれから多くの場所でAiをつかった課題解決方法が生まれ、日々の当たり前になっていくのではないでしょうか。

狩猟社会のSociety1.0から始まり、人と協力しあう農耕社会Society2.0、ものづくりが盛んになっていた工業社会Society3.0、インターネットやスマホが普及してオンラインで人とがつながっている現在の情報社会Society4.0から、いよいよ新たなロボットと協業してくことができる未来社会Society5.0が、世の中のあたりまえになっていくのでしょう。