Aiが価値観診断で結婚相手を後押し!政府が少子化対策に挑む

昨今、少子化が加速している日本では、政府があらゆる対策を打ち出しその流れを

食い止めようとあらゆる策を講じていますが、残念ながら加速の一途を辿っている状況です。さらに、このまま少子化が進行すると将来的に待ち受ける深刻な問題も避けられない状況下にあるとも言われています。

そのような中で、政府が新しい対策として打ち出した中にAi(人工知能)を活用した「Ai婚活」がテレビなどでも取り上げられ話題となっています。早ければ2021年1月以降国会に提出予定とし、今後の動きに注目されているところです

そこで今回は、少子化対策として政府が支援する「Ai婚活」を少子化の影響や原因

と併せて、ご紹介していきたいと思います。

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少子化対策の現状と課題

日本では、「少子化現象」が1970年代半ば以降から現在に至るまで約40年以上も続いており、大変深刻な問題となっています。こうした問題に至った影響や原因はどのようなものだったのでしょう。内閣府の『少子化社会白書』から抜粋して簡単にご説明していきます。

少子化の影響

少子化が進むと『社会的影響』と『経済的影響』の2つの懸念が出てきています。

社会的影響の中には、「世帯規模の縮小」「単独世帯やひとり親と子の世帯の増大等の世帯類型の多様化」「児童数や小・中学校の減少」「子どもの社会性発達に関する影響」「地域社会の活力の低下」と、様々な影響が上げられています。さらに子どもの減少に伴い、「子ども同士が切磋琢磨し社会性を生み出す機械が減少」「自立した若者へと育っていくことを困難にする」といった懸念もあるようです。

一方経済的影響は、「生産年齢人口や労働力人口の減少を通じて、経済成長率等経済の活力に対するマイナスの影響」「消費や貯蓄に対する影響」が上げられています。生産年齢人口の減少が加速していくと、一定の経済成長率を維持していくことや、それに対応した経済社会システムの構築も困難となります。

少子化の原因

少子化の原因としては、晩婚化の進展や夫婦出生力の低下などが指摘されています。その背景には、「仕事と子育てを両立できる環境整備の遅れや高学歴化」「子育てに対する負担感の増大」「経済的不安定の増大」等が上げられており、婚姻件数も継続的に減少している傾向にあります。

総人口や生産年齢の急激な低下を招かないためにも、出生率の低下を反転させる取り組みが必要であるとし、政府は様々な対策を講じています。その対策の一つである、少子化対策の一環として2021年度に政府が支援する『Ai婚活』について次項からご紹介していきたいと思います。

Aiが少子化対策にアプローチ!?

前項では、少子化問題について取り上げましたが、少子化の背景にある婚姻件数の減少に焦点をあて、内閣府がAiで結婚を後押しするマッチングアプリを支援すると話題になっています。いったいどのようなものなのか、その中身について調べてみました。

・Ai婚活・内閣府が支援するマッチングアプリとは

Aiによる婚活マッチングアプリとは、2021年に予定されている少子化対策の一環として自治体が行うAi婚活などを、内閣府が来年度予算の概算要求で20億円を計上するものです。

まずは、そのアプリの内容ですが、

①アプリを登録後、110問の質問に答える

②蓄積されたデータを元にAiが価値観の合う人をピックアップ

③条件が合う人を選んでお見合い

という流れになります。質問事項は趣味や価値観など全部で110問と長いものの、その分価値観の合う人が見つかる確率も高くなります。

Aiの特徴として分析内容が多ければ多いほど分析がしやすくなるという特徴があり、相性の良い相手も抽出しやすくマッチング率も上がるというわけです。

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・Aiでお互いの価値観をデータ化

前項の質問事項を元に、Aiが相手との相性度を星一つ・二つ・三つと表示します。これは、Aiが多くのデータを蓄積することで精度の高い分析を行い、それによって相手を選ぶ際にもよい検討材料になったり、自分が少し迷っている時も後押ししてくれるというものです。

Aiは、これまでもマッチングアプリに限らずあらゆる場面においてデータ化することを得意としています。

例えば、スポーツ対戦では自分たちの戦略に対して、相手チームがどのような動きを展開するのかを分析と予測を行います。これと同じように、自分の性格や価値観を分析後相手との相性を予測し星の数で表します。

一方で、日本の離婚原因の一つには、性格の不一致・価値観のずれといったものが上げられています。Aiの診断によってこうした基準を出会う前からクリアにしていくことは大きなメリットの一つかもしれません。

・Aiが希望条件に当てはまらない人にも提案

せっかく登録したにも関わらず、希望条件が当てはまらない人も中にはいますが、そういった方には、Aiが「自分に好意を抱く可能性のある人」を割り出し提案します。

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この内閣府が支援する「Ai婚活」は、実はすでに導入されている県もあるとのことで、実際のところはどうなのか?成婚率や利用者の感想を、次項でご紹介していきたいと思います。

埼玉県によるAiマッチングアプリ事例

Aiによるマッチングアプリは、埼玉県や愛媛県など10を越す県がすでに導入しており、その中から利用者数が4500人・初期費用に1500万円投入しシステムを整備した埼玉県の事例をご紹介したいと思います。その他、実際に利用した人の意見も取り上げてみましたので参考にご覧ください。

・Ai診断「恋たま」による成婚率

埼玉県では、2018年から「恋たま」というサービスを導入しており、これまでも69組のうち33組が「Ai婚」という結果が出ており成婚率の高さが伺えます。さらに、料金が良心的というのも魅力の一つで、埼玉県の場合は2年間で¥16000(税込み)、居住市町村や勤務先が会員団体の場合¥11000(税込み)となる割引制度もあります。

・Aiマッチングアプリ利用者の感想

続いて、実際にAiマッチングアプリ「恋たま」を利用し成婚された方の感想を上げてみたいと思います。

・行政運営の安心感と費用の安さが良かった

・お互いに意見を言えて一緒にいて幸せを感じた

・自分では選ばないような人とマッチングし、会ってみたらいい人だった

などといった感想が上がっています。Ai診断によるお互いの価値観が似たもの同士の引き合わせは、これまで自分が選んでこなかった人を選び出されるという挑戦的な部分もある中で、人間の中身の部分や本質的なものをデータ化するという新しい出会いの仕方なのかもしれませんね。

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Aiマッチングによるメリット・デメリット

Aiによるマッチングアプリについては、賛否両論それぞれあるかと思いますが、現状のメリット・デメリットを比較してみましょう。

・Aiマッチングによるメリット

①膨大な情報を瞬時に処理し、それぞれが希望する情報や過去の経験値から最適だ とされる相手を提案してくれる

②「人柄」や「価値観」といった図りにくい情報まで数値化され、判断がしやすい

③コロナ禍で出会いが限られてしまう中でも、結婚相手を探せる

④自分が求める結婚相手が見つからない場合でも、Aiが可能性のある人を紹介して くれる

・Aiマッチングによるデメリット

一方デメリットは?というと、誰でも手軽に登録できる半面「なりすまし」や目的が曖昧な利用など、起こりうることかと思います。Aiマッチングに限らず通常の出会いでもそうですが、こういったこともあることは十分承知したうえで参加されると良いかと思います。

しかし、行政が行うAiマッチングに限っては、登録はサポートセンターに直接出向き、スタッフと対面しながら公的証明書で行うので信頼度は高いようです。

まとめ

日本の少子化問題と、それに伴う政府の対策の一つである「Ai婚活」についてご紹介致しました。

近年では、コロナ禍によって人々の行動範囲がますます狭まってきている傾向にあり、これまでにも深刻化していた少子化問題にさらに拍車がかかるのでは?と大きな懸念を呼んでいます。

しかし、本記事内でご紹介した「Ai婚活」によって出会いの場が広がることは、賛否両論ある中、今後どのように少子化に影響していくのか注目が集まることでしょう。