Ai(人工知能)の機械学習とディープラーニングの違いについて

Aiとは何ぞやといったことを調べていくとはじめにぶつかる言葉の壁がこの2つです。機械学習とディープラーニング。Aiという言葉自体は歴史が長く1950年代から研究が始まっったといわれています。一方この機械学習とディープラーニングという言葉は、2010年代の第三次aiブームの火付け役となった存在でまだ新しい言葉でもあります。では一体この機械学習とディープラーニングとはいったいどのようなものでどのような違いなのでしょうか。

Ai(人工知能)の機械学習とは?

簡潔にいってしまうと、膨大なデータの中からプログラミングのアルゴリズム(算法)を使い規則性を導き出す作業をしてくれるのがこの機械学習といわれるものです。

例えば、写真を見て機械に犬か猫かを判断させるために必要なミカンとリンゴの写真のデータを機械学習システム(※ここではあえて理解しやすいようにするためシステムとしています。)に読み込ませます。これが判断の基準となるデータ、いわゆる教師データといわれるものです。

次に無作為の写真データを機械学習システムに読み込ませて、どの写真がミカンでどの写真がリンゴであるのかを判断してもらいます。の判断のときに機械学習システムはミカンはオレンジ色、リンゴは赤色であるという色データや形は縦型に楕円形であるという形データを機械学習し最終的に判断していきます。

判断フローとしては、無作為のデータをスキャナで入力し、システムの中で色・形といった判断材料をもとにシステム内で仕分けを行い、最終的にパソコンのモニター上に判断された写真データが出力データとして表示される。ここまでの流れがいわゆる機械学習といわれるものです。

ちなみにこのシステムにおける判断材料としている色や形の部分にかんしては、専門的に「重み」・「重みづけをする」といいます。機械学習ではデータを入力する部分を入力層、データを処理する部分を中間層、そして判断データを出力する部分を出力層といいます。この大きくわけて3つの層まで全体を機械学習としています。

 

機械学習をより発達・進化させた学習方法のディープラーニング

ディープラーニング(深層学習)とは、文字通り深い層まで掘り下げて学習するという意味で、機械学習の方法の一つとなります。つまり機械学習という親カテゴリの中にディープラーニングという子カテゴリがあるものです。

先ほど3つの層という話を機械学習の説明の際にしておりますが、今までの機械学習はまさにこの3ステップまでしか対応できませんでした。入力層-中間層(判断基準)-出力層という形でした。しかしディープラーニングはこの中間層における重みづけを複数回行えるようになりより深い部分・細かい部分の重みづけをすることができるようになったということです。

先ほどのリンゴとミカンの話ではないですが、重みづけを単色でしかできなかったものが幅広い色の違いまで判断することができるようになり色味の違いまで分析できるようになり、リンゴとミカンの判別だけでなく等級の判別までできるようになったものがディープラーニングといわれています。

現在のディープラーニングの適用領域としては、

  • 音声認識
  • 画像認識
  • 文章理解

上記の三とされています。その他にも徐々にロボットなどの制御の領域に広がりをみせています。音声認識のサービスとして身近なものがGoogle HomeやAlexaといった音を理解して、インターネット回線につなぐサービスなども音声認識の領域で機械学習が行われています。どのような音と文字とのつながりがあるのかという部分を音声認識と文章理解という2つの領域からこのようなサービスは成り立っています。

また、Googleレンズの機能においては、画像認証と文章理解の二つの適応領域からサービスが展開されています。Googleレンズに映し出されたものが何なのかを文字・文章化することで画像検索や文字翻訳などを行ってくれます。

まとめ

機械学習とは学習するという一つのAiの分野であり、ディープラーニングはその分野における特定の方法であるという認識をしていただければと思います。機械学習という分野において、ディープラーニングという技術が進化したことで今のAiブームがあるといっても過言ではありません。そして、今後もディープラーニングは改良され、重みづけを人間がある程度していたものが少しずつ人間が行わなくても判断できるようなものがでてきています。

Aiの機械学習における問題点の一つとして、重みづけを3階層以上深くできないという点を打ち破ったものがディープラーニングでした。そして、今後の課題はこの重みづけをどのようにして人の手を介さないで自動的に判断していくのかがカギとなってきます。すでに一部の技術では重みづけをしないディープラーニングもあるようですがまだまだ正答率・信用度を高めることができないでいます。しかし早い段階でこの問題はクリアできるようになるはずです。そして次に私たちが求められるものとしては、どのような判断をAiにさせて、判断したデータをどのような場面で活かすかが重要になってくるはずです。