Aiを搭載したドローンが物流を変える!再配達問題も過去のもの?

近年、インターネットショッピング市場が急速に拡大していることもあり、分譲マンションなどにおける宅配ボックスの設備は当たり前のものとなってきました。いわゆるこうした設備は宅配において『再配達問題』を軽減させるものとされていますが、『再配達問題』解消に向けて進化して生きているのは宅配ボックスに限りません。

そもそもの配達行程にAiドローンを活用するという新たな試みが広がってきています。Aiドローンが宅配に利活用されることによってどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、AiシステムやAiドローンを活用した宅配の事例と、逆にAiドローンを活用したことで起こりうるリスクはどのようなことがあるのかということを解説していきたいと思います。

アマゾンが宅配ドローンを発表

2019年6月5日、アマゾンがラスベガスで開催されたイベントにおいて宅配用ドローン『プライム・エアー』についての説明を行いました。この『プライム・エアー』こそがAiを搭載した自動飛行のできるドローン配送になります。ここでは、アマゾンが発表したAiドローン配送について詳しく見ていきましょう。

そもそもドローン配送とは何か

そもそもドローン配送とは、ドローンの機体に専用のボックスを装着するなどして空路で輸送を行うサービスのことです。離島や山間部、海岸線が入り組んだ場所など陸路での輸送が困難な場所でも活用ができることから、通常の宅配に限らず災害時などの緊急時への利活用も期待されています。

Ai搭載で自動飛行が可能に

アマゾンの発表によると、この宅配ドローンの最長飛行距離は24km、2.3kgまでの重量を運ぶことができ、24kmの範囲内でアマゾンプライムの会員であれば30分いないに荷物を配達してくれるのだといいます。

Aiを備えているため、搭載されたセンサーによって安全性を考慮すると同時に、着陸前に着陸場所付近に人や動物などの障害物がないかどうかも判断することができます。

また、Aiの発達によって自律飛行する能力もありますので、離陸から配送、倉庫などへの帰還を自動化することが可能です。現状は法律の規制などにより完全自動での配送が行える場所は限られていますが、Aiドローンが普及し、将来的に規制緩和が行われればドローンによる自動配送が可能になり、物流における人手不足の解消が期待できるでしょう。

東京の物流でもAiを活用した宅配が試験的に導入

物流へのAi導入は、Aiの研究が盛んなアメリカや中国をはじめとしたAi先進国が主であると認識されがちですが、実は東京都の一部でもAiが試験的に導入されています。

再配達率20%→3%実現

文具品や日用品のネット通販会社アスクルは、AiドローンではありませんがAiを活用した宅配を行うことで、商品を受け取る人の不在による再配達ロスを減らすことに成功しました。

前述のように、このサービスが導入されているのは東京都内など一部地域に限られますが、一般的な運送会社の不在率は20%なので、Aiシステムを活用したアスクルの運送ドライバーが商品を顧客に届けた際の不在率3%というのは非常に脅威的な数字であることがわかります。

方法としては、アスクルのアプリで顧客に荷物到着時間を指定させ、プッシュ機能で宅配する前日の夜に到着時刻を顧客に伝えるということです。更に、荷物が到着する10分前にもプッシュ通知をします。また、お客側はアプリを通してトラックの現在地を知ることも可能です。

あらゆる情報を加味した配達時間の通達

この、到着時間の通知のどこにAiが活用されているかというと、トラックの状況、倉庫の状況、刻一刻と変化する道路の状況といったたくさんの情報を加味して、Aiが到着時間を分析し、顧客に伝えることができるという点です。

これら無数の要素を人間が判断し最適化することはどうしても難しいですが、Aiであれば膨大なデータを瞬時に認知することが可能ですので、最も効率の良い流れを考えてもらい、お客にも現在状況を通知することができます。こうして最終的に、不在率を大幅に下げることに成功したのです。

物流にAiドローンを導入するのはリスクがある?

と、このように物流にAi技術を活用することは、再配達問題はもとより、宅配業者の人手不足解消にも一役買うこととなりそうです。とはいえ、AiシステムやAiドローンを物流、宅配業界に導入するのはメリットだけではありません。

考えられるリスクとしては重量のある物体が空を飛行する以上、墜落のリスクを完全にゼロにすることが現状の時点でできないという点です。

Aiを搭載することで障害物回避などの技術は急速に進化しつつありますが、落雷や電波のジャミング、悪意を持った射撃や投石などの攻撃までも想定した場合はドローンが落下してしまう可能性があります。そうして荷物が落下した際、人や家財にダメージを負わせる場合があることがドローン配送最大のリスクです。

また、ドローンはAiやモーターなどの電子機器を搭載していますので、浸水してしまうと動作が止まってしまうため、雨にきわめて弱い機械です。こうした雨天時の対策などもAiドローンによる宅配の課題といえるでしょう。

Aiドローンの活用は非常時や過疎地への対応も可能にする

そうはいっても、Aiドローンをはじめとした宅配は、前述の通り山岳部や衛島への宅配も可能にしますので、非常時や過疎地への対応も可能にすると期待されています。

再配達問題もそうですが、別の部分にも好影響を与えることから、今後のさらなる進化が予想されると言えそうです。

まとめ

現在の宅配業界では『再配達問題』が大きな課題としてあげられています。

こうした問題の解決策が様々なシステムや技術を活用することで為されているわけですが、Aiドローンは宅配時間を顧客に伝えることができたり、自動走行ができることから、活用が一般化されれば『再配達問題』も過去のものになる日が来るかもしれません。

ドローン配送には考えられるリスクが何点かあるとはいえ、墜落の対策や安全性のための対策が固まれば実現化も近いはずです。