建築業界でもAiが活躍している!その活用例をご紹介

近年ではAiが人に代わってできることが増えてきたことから、様々な業界においてAiが注目されています。その業界の一つでもあるのが建築業界です。
建築業界でAiを活用するって、どこにどうやって?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、建設業界が現状で抱える問題点と、それをAiであれば解決できる可能性があるとされているもの、そして、建設業界においてAiを活用するメリットデメリットをご紹介していきます。
目次
建築業界における人材不足問題とは
近年、建設業界は2020年にオリンピックが開催される予定であったことにより、競技に使われる会場を建設したり、修復したり、橋や道路などの大型インフラの補修工事などもあいまって、非常に好景気が続いているといわれています。
しかし、多くの仕事があるということは、当然ながらそれらを引き受ける人材がいなくてはなりません。工事案件の増加とともに、建設業界でも人材不足が問題となっているのです。それと同時に、若者が入ってこないことが原因で高齢化も進んでいます。
建設業界では、週休二日制や、『月45時間・年間360時間』の36協定がまだ徹底されていない部分もありますので、若者が建設業界で働くのを渋っているという面もあるかもしれません。
こうした、人材不足や、高齢化は技術者不足にも直結しており、工事自体を受注できないことにもなり、仕事はあるのに人材不足で事業縮小を余儀なくされる会社も出ている現状なのです。この、人材不足問題や高齢化、技術者不足が加速すれば、2045年には建設人材は47万~93万人が不足するとも言われています。
そこで、近年様々な企業で人材不足問題などの諸問題に好影響を与えるとされているAiが建設業界にも導入が広がりつつあるということです。
建設業界においてAiを活用するとは?
建設業界の人材不足などの諸問題を重く見た政府はIT技術やAi技術を推進するよう掲げています。正確なデータと正確な作業が求められる建設業は特に、Aiとの相性が良いのです。
建設業界にAiを活用することで下記のようなことが実現されるとされています。
・Aiやロボットが設計、管理を行う
・Aiドローンで3D測量や3D設計ができる
政府は建設業界にIT技術やAi技術を導入することで2025年までに生産性を現状の2割引き上げることを目標としています。
建築業界においてAiを活用するメリット
建設業界にAiを導入すると、
- 人間がやらなくてもいい仕事をAIが代わりにやってくれる
- 人間がやると時間がかかる作業をAIが短時間で行ってくれる
というメリットがあります。
ここからは、上記を踏まえたうえで、具体的にどのようなメリットがあげられるのかという点について解説していきます。
人材不足の解消
まずは、当然ながら本来であれば人間が行っていた仕事をAiが行うことになりますので、人材不足の解消につながるという点があげられます。
とはいえ、すべてがすべてをAiに任せるのではなく、人間がやらなくてもよい仕事をAiに任せるなど、Aiと人間で役割分担をすることが大切です。以外にも、人間がやらなくてもよい作業というのは作業が単純であるにも関わらず時間がかかったり、難しくはないものの面倒である作業が多いのではないでしょうか。
こうした作業に分類されるものをAiに任せることで、本来までその作業に当たっていた時間や人材をほかの重要な部分に回すことができるようになるわけです。
生産性の向上
上記の人材不足の解消につながる部分があるかもしれませんが、これまで人間が行っていた単純な作業などをAiに任せることで、人間は当然その時間をほかの重要な作業を行う時間に費やすことができます。
工場などがわかりやすい例かもしれませんが、例えば、パンの上にゴマを乗せる作業をずっと人間が行っていたものを、機械が行うことによって、より早く正確に乗せることができるようになりますよね。
この例と同じように、Aiが得意とする分野を見極め、それを的確な場所で導入することにより生産性の向上を図ることができるようになります。
建設業界の働き方改革を推進できる
生産性が向上すると、建設業界はこれまで多くの労働時間を費やしていたものを、短時間で終わらせることができるようになり、働き方改革を推進することができるようになる可能性があります。
AiやITを利用した作業では、もしかするとオフィスワークにとどまらず、リモートワークも可能になるかもしれません。
いろいろな年齢層の人が参入しやすくなる
建設業界においてもAiを導入することによりリモートワークや、在宅ワークが可能になれば、これまで建設業界に対して、『重労働』や『大変』というイメージを持っていた女性や若者なども参入がしやすくなるかもしれません。
建築業界においてAiを活用するデメリット
とはいえ、建設業界においてAiを活用するというのは当然メリットだけではありません。高齢者が多い分、IT技術やAi技術になかなか親しみを持てない方や、難しいと懸念している方なども多いでしょう。
あるいは、設計や、測量などにおいて機械の力を借りることをよく思わない技術者もいらっしゃるかもしれません。
いくら人材不足などの諸問題の解消が可能であれ、時代の流れであれ、技術職である建設業では、ITやAiが懸念されるというのは大きな壁であるのかもしれないですね。
もし、今後建設業界にAiを導入するのであれば、現在の代表者と後継者とがしっかりと意識や認識のすり合わせをしておく必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、建設業界においてAiを活用するメリットやデメリットなどをご紹介しました。
近年様々な業界で注目されているAiですが、やはり高齢者やモノづくりの技術者にとっては懸念点にもなりかねません。便利技術の登場は人々の生活を楽にしていく反面、人々の創造性などを奪っていくという見方もありますので、建設業界などにおいては、特にその懸念が顕著化する可能性もあります。
とはいえ、Aiは上手に利用や導入をすれば、人々の創造性を奪うどころか、便利システムとして多いに活躍してくれるはずです。導入の前にはしっかり『どの場所に』『どのように』使うのか、しっかりとミーティングしておきましょう。