「美容業界×DX」Aiで実現する美容業界の変革はオルビスが先駆け?

2020年に入りWithコロナ時代の中、数年前から始まっていたDX化の波が本格化し、IT企業を皮切りに多くの企業がデジタルテクノロジーであるAi(人工知能)をビジネスにおいて導入・検討しています。

というのもAiを活用することで、これまで解決できなかったことやお客のニーズに答えられるなど、会社自体を大きく支え新しい取り組みにも貢献してきている実績が多く見られるようになりました。

中でも美容業界においては、化粧品メーカー「オルビス」もAiを活用し、DX化の実現に向けてスタートしていています。

そこで、本記事では化粧品メーカー「オルビス」のDX化について言及していきたいと思います。

美容業界におけるDXとは

そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)とは、経済産業省のガイドラインによると、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応しデータとデジタル技術を活用して顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス・ビジネスモデルを変革するとともに、業務やその物や組織・プロセス・企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあります。

つまり美容業界におけるDXとは、AiなどのデジタルテクノロジーやAR(拡張現実)をリアルに融合させ購買体験や消費者のエンゲージメントを創出するものです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)におけるAiの役割とは

 

では、次項からオルビスが取り組むDX化とはどういったものなのか、早速見ていきたいと思います。

オルビスがAiを活用した肌シミュレーション技術を開発

2020年11月26日化粧品メーカーオルビスは、Aiを活用した「Ai未来肌シュミレーション」サービスを開始すると発表しました。スマホアプリと店頭でそれぞれ肌診断が行え、自分だけの肌のアドバイスを的確に受けられるサービスです。

・Aiアプリで画像診断、未来の肌予測

スマホアプリでのサービス利用開始は、2020年12月15日に予定されており利用方法は以下の通りです。

①アプリを起動

②12の問診に回答

③スマホで撮った自分の顔画像から10項目の肌スコアを作成

④将来の肌の状態まで予測する

画像診断することで、お手入れ状況を不足した場合・現在・改善した場合の3つに分け自分の肌を可視化することができ、未来を見据えたコスメ選びの参考にも役立ちます。

Ai活用で変わる美容業界!スマート美容とは一体何?

 

Aiは、分析したデータをもとに予測することも可能であり、様々な分野で活用されています。例えば、小売業では売上から予想する仕入時の発注数量や、農業での収穫時期の予測、さらには株価まで予測する個人向けサービスなど、あらゆる分野でAiの予測機能が活用されています。

・Aiによるスキンケアのアドバイス

一方店頭でのサービスはすでに始まっており、スマホアプリと同じようなサービス内容ですが、こちらはスマートミラーというデバイスを活用しより精度の高い未来の顔立ちを予測します。

引用元:AIを活用し未来の肌状態を予測–化粧品メーカーのオルビスが推進する意外なDX – CNET Japan

スマートミラーとは、鏡型のデジタルサイネージ(電子看板)にAiを導入させ、未来の肌状態を予測するものであり、スマホとの連携も可能なので自宅でじっくり診断結果を見ることもできます。

オルビスでは、5年後・10年後・20年後の肌診断を予測、そこから得た情報と1000名近くのデータをもとにいま必要なお手入れ方法を提案・アドバイスを行います。Aiを活用することで、科学根拠に基づいた肌コンディションとエイジング指数を提示し、これまでにないブランド体験と顧客価値を高めます。

 

ここまでは、アプリや店頭においてのDX化について紹介して参りましたが、オルビスでは、出荷ラインでも積極的なDX化を図っています。次項では、そちらも詳しく取り上げていきます。

Aiロボット導入で出荷ラインの効率化も可能

オルビスでは、通販向け出荷ラインにもAiロボットを導入し自動化促進を図っています。近年では、こうした製造ラインでもAiの活躍が多く見られるようになりました。では、早速どのようなAiロボットを導入しているのか見ていきます。

・生産性アップに繋がる無人Ai搬送ロボット

出荷ラインでは、合計330台の無人搬送ロボット(AGV)が集荷から検査梱包までの一連の流れを遂行しています。その仕組みは、それぞれの無人搬送ロボットがAi技術を活用した制御システムから支持を受け、1オーダーに対して1台の無人搬送ロボットが最適なルートで走行し循環する仕組みです。

この無人搬送ロボットを活用後は、以前より生産性が3割アップし業務の効率化にも繋がっています。

Aiロボットがすでに活躍している分野はどんな分野!?Aiロボット活用の10選

・Aiによる自動化促進でコロナ禍にも対応

2020年に入りコロナ禍においては、「非対面・非接触」のニーズが急増している中、その関係からか遠隔操作やAiロボットの活用検討が広がっていると言います。

現に2020年10月の時点では、TIS(ロボティクス)事業がこの半年間の間に5倍の問い合わせがあったとし、いかに人との接触を避けながら生産性も上げていくかどの業界においても、いままさに問われていると言えます。一方で、「人手不足・労働賃金の高騰」の観点からのコスト削減など、今後ますますAiロボットの活用が見込まれます。

Ai活用で広がる美容業界のDX

近年、新型コロナウイルス拡大を受け、これまで「不況知らず」と言われてきた化粧品業界が大きく変わろうとしています。化粧品会社に限ったことではないですが、ソーシャルディスタンスやお客のニーズの変化にAiを活用しDXを導入していく傾向にあるようです。

・新型コロナウイルス感染での大きな変換点

マスクの着用が日常化し、不要不急の外出を控えるなど人々が新しい生活様式を定着し始めています。それにより、消費者によるニーズも大きく変化してきました。雑誌やネットで取り上げる話題もマスクメイク、さらには感染予防対策としてこれまで行ってきた店頭にて直接メイクを施していたサービスも、多くの美容部員が自粛している状況にあります。

しかし、このような状況下で店頭サービスの代替可能とされているのがデジタルテクロノジーを活かしたAiです。前項で説明したオルビスのスマホアプリでのAiによる画像診断や未来の肌予測、店頭でのスマートミラー、業績や製造ラインにおけるAiロボットなどがこれらにあたります。いかに、新しい生活様式を保ったままの業績向上やお客のニーズに答えるか、大きな変換点に立たされており、そしてデジタル技術を導入したDX化が美容業界のみならずあらゆる業界で加速されているのは確かです。

まとめ

美容業界におけるDX化と、オルビスのAiを活用した肌シュミレーション技術を解説して参りました。

Aiを活用することで自宅で気軽にスマホアプリから肌診断ができたり、店頭にて感染対策にも配慮しながら未来の自分に対するスキンケア方法が分かるのは嬉しいサービスですよね。

そしてDX化においては、政府も推進するものとありあらゆる企業が導入し始めているシステムでもあります。新型コロナウイルスの収束が先行き不透明な中でも、販売拡大や顧客との接点を増やす為など、デジタルマーケティングへの投資が今後の鍵となりそうです。

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