動物の感情をAiが分析!未来は動物とのコミュニケーションが可能?

Ai(人工知能)は分析能力に長け、さまざまな分野で活用されています。この分析能力を用いて、動物とコミュニケーションが可能になる未来が来るかも?という話題が注目されていることはご存じでしょうか?
夢のような話でもあり、実際には動物の言葉をどのように理解していくのだろう、と疑問に感じる部分でもあります。
そこで、今回は動物の感情をどのようにAiが分析するのかを探っていこうと思います。
目次
Aiによる感情認識とは?
Aiによる感情認識は、人間と同様に感覚器によって「言語によるコミュニケーション」を取得するものと考えられています。
ただ、あくまでこれまでのデータに基づいた平均的な感情化になります。
①画像による感情認識
性別・表情・年齢などを分析・認識後に、顔の表情や顔面の血色の変化によって感情を認識します。
②音声による感情認識
声の大小・高低・周波数の変化によって感情を認識します。
③生体情報による感情認識
見た目では見えないわずかな脈拍の動きなどの変化によって、感情を認識します。
Aiによっては、人間の感情を読み取る際に、700万人の顔や40億通りの顔をデータとして持ち、そこから21種類の表情に分類し感情を読み取るAiも存在します。データがより多く蓄積された分、分析能力も上がるというわけです。
Aiの感情認識が活用されている場
Aiの感情認識技術は、さまざまな分野で活用されています。その中でも、以下の3つをご紹介します。
①無人店舗における犯罪防止対策
Aiは無人店舗などではすでに活用されており、犯罪防止にも役立てられています。前項で述べたように画像認識による表情・行動分析、音声認識による声のトーンなどから、微妙な動きも見逃すことなく検知・分析します。また一方では、体調が悪い人も表情や行動などから検知・分析することができ、万が一の場合も早い段階で発見することが可能です。
②安全運転のための対策
Aiは運転中のドライバーによる事故を感情分析し、未然に防ぐことが可能です。近年、自動車による事故の原因は、1位:安全不確認 2位:わき見運転 3位:動静不注視による、いづれもドライバー側に原因が多いようです。このような状況を作らないよう感情認識を用い、ドライバーが眠そうにしている場合は、気分転換になるドライブコースなどを案内するなど、事故を未然に防いでいます。
③教育現場において学習環境を整える
Aiは教育現場においても生徒の表情から学習に対する理解度や集中力などを分析し、その後の的確なアドバイスが行えるよう、遠隔で離れた教師にアラートで知らせます。リモート学習など一人で学習する場合は、遅れをとったり集中ができなかったり、とスムーズにいかない場合もあります。常にAiが生徒の表情を読み取ることで、早めの対策をとり環境を整え生徒の学習意欲向上に繋がげています。
このように、知らず知らずのうちに表情に現れる筋肉の微妙な動きや声などを分析することで感情を読み取り、さまざまな場面で役立てられています。データに基づく感情を可視化できるのはAiの強みでもあります。
ここまでは、Aiの感情認識について・活用されている場をご紹介して参りましたが、続いて、動物の感情をAiが読み取る仕組みに入っていきたいと思います。
Aiが動物の感情を読み取る仕組みとは
では早速、Aiが動物の感情を読み取る仕組みに迫っていきたいと思います。
人間が動物とコミュニケーションを図ることは可能なのでしょうか?
音声認識で動物の言葉を解読
動物の警戒の鳴き声の中に、人間と同じ母音や子音に当たるものを探すことで、鳴き声の識別が可能だといいます。
それは、北アリゾナ大学のジョン・プレイサー教授による研究結果で明らかとなったものです。人の音声認識の場合は、音響モデルや言語モデルを解析し認識をします。これと同じようにAiの音声認識技術を利用することで、プレーリードッグの20種類のうち3種類の鳴き声が、90%以上の確率で識別できるようになりました。
しかし、まだまだAiの判断材料に必要なデータが不足しており、もうしばらく先の実現になりそうですが、今後は動物の行動や生態などの分析も加わり動物と言語を通してコミュニケーションを図れる日が来るのでは?と期待が高まります。
Aiでの動物研究事例
では、最後にAiによる動物研究事例を以下3つ上げ、どのように研究に活用しているのかご紹介していきます。
①Aiが動物の健康管理を担う
Aiの「顔認識」「音声認識」技術を用し、動物の健康状態を把握することが可能です。把握することによって、動物の日常での生態や鳴き声をAiに分析させ、病気の早期発見などに役立てられています。この取り組みが行われている北海道の円山動物園では、80%の確率で個体識別が可能なAiによって少ない従業員でも、多くの動物の管理を実現させています。
②Aiで野生動物の保護
野生生物の本来の生息地や、個体数のカウントなどにもAiは役立てられています。そもそも、自然保護観点では、まず野生生物を把握することから始まるため、本来の生息地や個体数のカウントが必要とされています。以前までは、動くものに反応するカメラを設置し手作業で個体数をカウントしていたのですが、膨大な時間が掛かっていました。特に物陰に隠れて見えにくい動物を探すことは容易ではありませんでしたが、Aiの自動解析によって効果的に個体数の調査が可能になり、迅速な保護活動に繋がっています。
③Aiで動物の生態分析
Aiは、動物の隠れた生態を発見することにも活用されています。ある共同研究グループは、Aiを活用することで6種の動物の新たな生態を発見しています。動物の行動を分析することで、伝染病を媒介する動物の生態解明や人間活動に害獣をもたらす害獣の行動抑制、さらには人間や動物に共通する病気の理解や幅広い応用など、野生動物との共存等への貢献にも期待されています。
この他にも、夜間の管理体制が難しい時間においても、Aiで分析・可視化することで気付きにくかった部分が見え、密猟予測やパトロールの最適化を図ったりと、Aiはさまざまなシーンで役立てられています。
まとめ
「動物の感情をAiが分析!未来は動物とのコミュニケーションが可能?」を言及して参りました。
Ai独自のアルゴリズムを利用することで、およそ10年間の間に動物と人間とがコミュニケーションを図れるようになる、と言われています。
確かに、Aiは人間の感情まで読み取れる時代に入っていますので、不可能なことではないのかもしれません。
そう考えると、自宅で飼っているペットと話ができるとしたら、どのようなことを話そう!とウキウキしてきますし、今後のAiの活躍にもますます目が離せません。
Aiチョイスでは、Aiに関するさまざまな情報をさまざまな視点からお届けしております。ぜひ、日常のヒントにお役立てください。