Aiで変わる調理と栄養管理の考え方

突然ですが、自炊をしている一人暮らしの方、主婦のお母さん、献立を考えるのがとても面倒でたまらないとか、誰かが作ってくれたら楽なのにと思ったことはありませんか?健康管理や、栄養バランスを考えながら毎日料理をするのは大変です。
しかし、近年ではAiを活用したサービスで栄養バランスの整った食事を提案してくれるアプリがあったり、調理器具、家具があるのをご存知でしたでしょうか?
更には、自動で料理をしてくれるAiシェフも開発されてきています。
今回は、Aiが調理を提案するということはどういうことなのか、そして、このことにより私たちの生活はどのように変化する可能性があるのかということについて言及していきたいと思います。
目次
身近な献立Aiについて
共働きのご家庭も多い中、毎日献立を立てたり、それに合わせた食材を買ったりするのは大変な事です。そんな方の救世主ともなるアプリとして、下記のようなAi献立アプリがあります。
ミーニュー
これは、ユーザーの好みをAiで分析して一週間分の献立を立ててくれるアプリです。ユーザーの好みに加えて、アプリが提案したメニューを却下されたものも、次回以降の献立提案に役立てるため使えば使うほど、アプリ上にそのユーザーだけのデータがたまっていくため、献立が洗練されていくという仕組みになっています。
また、献立をたてると同時に、調理に必要な食材の提案もしてくれるため、買い物も断然楽になります。
AJINOMOTO PARK
AJINOMOTO PARKは、味の素が提供するAiを活用した献立アプリです。上記のミーニューと同様のサービス内容に加えて、作業効率や、彩りも同時に考慮した献立を提案します。AJINOMOTO PARKは、献立提案だけでなく、メタボや血圧、減塩などの気になる健康テーマの基本知識や、さまざまな食情報を届けるマガジンなど、その他のコンテンツも充実しています。
AIによるこれからの栄養管理
では、そもそも食事について困っていることといえばどのようなことがあるでしょうか。主には『食材の栄養がわからない』『栄養がわかっても調理方法が思い浮かばない』『食生活のコントロールが難しい』というような問題点が挙げられます。しかし、その食事の中で一日の栄養バランスを意識して食事をするとなると、途端に難しく感じてしまうのが現状です。
献立を立てる際のAiの活用法
献立を立てる際、彩りを良くすると、緑黄色野菜がバランスよく取れて、栄養バランスも整うといわれています。しかし、どのように調理に組み込んだら良いのか分からなくなりませんか?
そこで、先ほどのアプリをはじめとしたAIによる栄養管理で、栄養バランスの整った献立を立てることができるようになります。
また、現在では実際に、冷蔵庫などがIoT化されてきていることもあり、冷蔵庫の中身からAiが献立を立てることが可能です。その中から栄養バランスの整った献立を提案してくれる調理器具なども今後出てくるでしょう。
また、一般家庭だけではなく、飲食店などにおいても食材の在庫の管理にAiを活用することで、発注しなければならない食材の把握をしたり、食べ物のロスをなくしたりすることにもつながります。
食事の場面でのAi活用法
外出先で栄養のことを考えて食べようと思っても食材がわからなければ選ぶことができません。そんな時に不足しがちな栄養素の食材を把握しておくことで、それを補える食材が使われている料理を選ぶことができます。
また、Aiの画像認識技術を活用して、外食の際の料理をカメラでとるだけで瞬時にカロリーの計算をしてくれるといったことも可能です。
Aiロボットによる自動調理
上記にご紹介したものは、Aiが献立を提案し、調理はあくまでも人間であることが前提でした。しかし、近年では、料理を提案、調理、そして片付けまでを行ってくれるAiロボットの開発が進んでいます。
それがイギリスのモーリー・ロボティクス社が2015年に動画を公開した世界初のAI料理ロボットです。
動画の内容は家庭のキッチンに2本のアームが取り付けられ、そのアームがスパゲッティを茹で、ソースをつくり、盛り付け、最後は調理台を清掃するといったものです。これにより、人間が料理から解放されるだけでなく、Ai料理ロボットが提供する一流料理を楽しむことができます。なぜならAI料理ロボットはレシピをいくらでも暗記できるし、画像認識技術で一流シェフの動きを真似ることもできるからです。
これは2015年に家庭用のAiロボットとして開発されたものの、高価であることから5年たったいまでも一般家庭への導入の例はありませんが、今後業務用としては活躍する未来が来るかもしれません。
調理におけるAiの今後の可能性
このように、調理においてもAiが活用されるようになることで、ますます人々の生活は便利になってきています。便利な中でもやはり、食事に関しては健康に気を付けたかったり栄養を気にしてしまったりするのが現状です。そこへ、家庭内においてもアプリの利用やAiを搭載した家具などを活用することで調理がより便利になってきます。
また、Aiは一般家庭だけでなく、シェフなど飲食業界にも恩恵を与えるといわれています。今後、後継者問題などが起こってきた際、レシピをAi調理ロボットにおぼえこませて、Aiが調理から配膳、支払いから片付けまでをさせるということも可能になってくるのです。
実際に中国の有名火鍋チェーン・HaiDiLao(海底撈)では、キッチンやホールにロボットが導入されています。そこでは、Aiシステムがキッチン、フロント、倉庫など店舗全体の効率化の役割を果たしているといい、人口の多い中国にとって、業務効率化の鍵を握るのはAiだという見方もあります。
今後ますますAiが発達していく中で飲食業界や一般家庭の調理現場において、どのようなユースケースが増えてくるのか、楽しみです。
まとめ
Ai技術が発達してくることで、栄養管理が目に見えて出来るようになったり、それに合わせた調理が出来るようになったりします。これまで、忙しい毎日の中で料理は家にあるもので適当に作っていたという方や、コンビニに走っていたという方も、Aiを活用することで栄養管理への考え方が変わり、健康的な生活を送ることができるようになるかもしれません。
Aiを活用することは、人間の生活が便利になるだけではなく、健康的に生きる手段ともいえます。